1+2+3+4・・・と自然数を無限に足していくと幾つになるかご存知でしょうか。答えは、-1/12(マイナス12分の1)です。

ん?何の冗談?とんち?ナゾナゾ?いえ、至極まじめな話、現代数学の答えはこのとおりなのです。
小学生だってそれは違う、答えは「無限大」だと言う、と思うかも知れませんが、本当の話です。

嘘だと思ったら、1+2+3+4・・・で検索してみてくださいね(学校の先生に聞いてもきっと知りませんよ)。
数学者のエドワード・フレンケルは ニューヨーク・タイムズの記事で次のように言ったそうです。「この計算は数学界における最高の秘密の一つだろう。外部の人間は誰もそれについて知らないのだ 」
私は、この計算は宇宙の本質を垣間見せる秘密の鍵という感じがして、たまらなく好きです(数学上の理解はできませんが・・・)。

実際、最新のひも理論は、この数式を元に新しい段階へブレイクスルーしたのです。そのことを気鋭の研究者である大栗博司氏の「超弦理論入門」で読み、大変感動したものです。わざわざ付録でこの数式を解説しています。単なる数式上の詭弁ではなかったのです。

数学の不思議な点は、あらゆる数式に宇宙の秘密が隠れているらしいことです。
数式を矛盾なく解くことができれば、机上で宇宙の神秘が解明できるのです。

例えば、アインシュタインの相対性理論は、最初、数式ありきでした。
でも、重力によって太陽光線が曲がる(時空が曲がる)ことが数式の答えどおりに実際に観測されて「本物だ!」ということになったのです。
原子爆弾も相対性理論によって、質量がエネルギーに変換できることがわかったから登場した兵器です。
いまでは、数式が矛盾なく成立すれば、それは宇宙や自然の構造を明かすこととほぼ同義になっています。アインシュタイン以来、理論物理学者は万物の数式を追い求め続けているのです。

いま、この宇宙が何次元あるのかがまだはっきりわかっていません。
でも、超ひも理論の数式が矛盾なく解けるのが9次元なので、この世界は9次元だろうといわれています。

あらゆる自然現象は一つの美しい数式に収束し、そうして数式を発見するたびに世界の秘密のベールが1枚ずつ剥がされていくのです。

興味のある人はNHKスペシャル「神の数式」などを観てくださいね。