空前の猫ブームだという。
美猫のCMが多いのも頷ける。私もにゃんこは大好き。

ルビーナめぐりのCMとじゃらんのCMのにゃんこは同じ猫かと調べてみたり(どうやら、違う猫らしい)。


そこら辺の野良猫(失礼)たちと比べると二匹とも本当に愛くるしい。
そんな美猫たちが一日メディアに露出してしまう時代。

世の中の猫の美しさの基準がとんでもなく上がってしまっていることを感じる。また、一部ブサ猫が人気が出るのもその反動だろう(Y!mobileのCMのふてニャンとかね)。



同じことが人間の世界でも起こってきていると考えている。
ここ20年ほどで、メディアに美男美女が徐々にTVに大量に露出するようになって、世の中の美男美女の基準がとんでもなく高くなってしまっている。

例えば、私が最も典型的な美人と思う女性は北川景子さんだが、一度YouTubeで調べてみてびっくりしたのだけど、彼女は実に、20以上の企業のCMに出演している。

以下、wikipediaより引用。
・サントリー
  ダイエットウォーター Let's(2007年4月 - 2008年2月)
  カプセラ カプセル篇(2008年5月 - 2009年2月)
  金麦クリアラベル(2014年5月 - )
・NTTドコモ DoCoMo2.0(2007年5月 - 2008年4月)
・カネボウ化粧品
  COFFRET D'OR(2007年12月 - 2010年11月、2013年6月 - 2016年2月)
  SALA(2009年4月 - 2016年2月)
  ALLIE(2011年2月 - 2016年2月)
・江崎グリコ
  ハンディデザートアイス パリッテ(2008年4月 - 2013年3月)
  ブレオ 息キレイ篇(2008年7月 - 2010年)
・Kana Flex オランウータン篇(2008年7月 - 2009年7月)
・ANA(ANAハローツアー) マッタリ〜ナ ホッコリ〜ナ OKINAWA「いい冬だな」編(2008年10月 - 2009年9月)
・SEED
  vivid moon イメージキャラクター(2008年12月 - )
  Fine UV イメージキャラクター(2010年3月 - )
  Eye coffret 1day UV イメージキャラクター(2012年6月 - )
  Pureシリーズ イメージキャラクター(2013年3月 - )
・任天堂 トモダチコレクション(2010年5月13日 - 8月)[17]
・ソニー SONY
  α NEX-3,C3,F3,5R,5T(2010年6月 - )
  サイバーショット DSC-WX5,WX7,WX30,TX55,WX100,HX10V(2010年8月 - )
  SONY 4Kテレビ ブラビア(2015年6月 - )
・オンワード樫山 anySiS by KUMIKYOKU SiS(2010年9月 - 2014年8月)
・アサヒビール くつろぎ仕込〈4VG〉(2010年9月 - 2011年)
・味の素 クノールカップスープ(2010年9月 - 2012年9月)[18]
・サマンサタバサ with×サマンサコラボバッグ(2010年9月 - 10月)
・Sony Ericsson Cyber-shotケータイ S006(2011年2月 - 2012年1月)
・アサヒ飲料 三ツ矢サイダー(2011年4月 - 2012年3月)
・住友生命(2011年4月 - 2014年3月)
・Reebok REALFLEX・SHAPEWEAR イメージキャラクター(2012年1月 - 2012年12月)
・キリンビバレッジ 生茶, 生茶 緑の野菜のブレンド茶plus(2012年3月 - 2013年2月)
・シチズン クロスシー ブランドイメージキャラクター(2012年10月 - )
・トヨタ アルファード(2015年1月 - )
・アサヒフードアンドヘルスケア MINTIA(2015年3月 - )[19]
・KOSE
  エスプリーク(2016年2月 - )
  白澄(2016年2月 - )


美しい女性は、キラ星のごとくTVを席巻している。
「世界で最も美しい顔100人」ランキングで何度も上位に入っている桐谷美玲さんも、wikiによると20の企業のCMに出演している。TVで見ない日はない(上の動画にもふてニャンと出演していますね)。

なんてきれいな容姿なんだろうと思う人気モデル、女優はいくらでも挙げることができる。
石原さとみさん有村架純さんローラさん土屋太鳳さん政絢さんマギーさん西内 まりやさん新垣結衣さん平愛梨さん広瀬すずさん・・・・。

可愛くて美しい女性が、メディアに溢れすぎだと思う。
これは、個人的には嬉しいことなのだけど、これって、例えば、ある男性がブログに、あぁ、○○さんは本当にかわいいなぁと湧き出る思いを素直に書いたとする。すると、ブログの女性読者は複雑な気持ちになると思う。
○○さんに比べたら、私はどうせ可愛くない、というような引け目を感じる感情がどうしても芽生えてしまうと思う。
容姿に劣等感を持っている女性(ざっと世の中の8割くらいの女性)は、特にそうだろう。
何しろ相手は、何万人に一人のレベルの可愛さなのだから、外見で敵う(かなう)わけがない。

一方、男性は、ネットでいくらでもその女性の情報を得ることができ、夢中になってのめりこむことができる。新たな情報は本人のSNSなどでいくらでも流れ込んでくる。飽きることはない。

こうして、女性も男性も巣篭もりをしていく。

同じように、生身の人間のドロドロとした部分をそぎ落として記号化し、あらゆる面で理想の女性像を投影したアニメのキャラクターに憧れる男性も多い。露出の少ない服を着て胸をバインバインさせている女性は男性の本能を刺激する。彼女達は、理想の女性像の純粋結晶のようなものなので、その魅力にはまった若者は、そう簡単に生身の女性に惹かれることはないだろう(これを「沼にハマる」というらしい)。

女性アナウンサーは、女子アナとなってアイドル化し(最近、どの女子アナも可愛すぎ)、片や男性の方をみてもジャニーズのイケメンたちがバラエティをはじめ、ニュース番組をも侵食し始めている。

そう、メディアに美男美女が溢れすぎている。
理想を具現化したような存在に夢中になって、妄想して時間を過ごすことができる。

そうなると、もはや身近な異性は、魅力を失う。
輝きが圧倒的に違いすぎるのだ。

彼女を作るのさえめんどくさいという草食男子は多い。
インターネットでいくらでも刺激的な動画(しかも、とんでなく可愛い)が手に入るから、性的な欲望も一定以上に滾る(たぎる)ことはない。
技術の発達で、欲しいものが容易に手に入る世界が突き詰められていった結果、ひとりでも困らずに、むしろ快適に生きていくことができる。

これが、晩婚化、そして少子化の一因だと思う。

ノンスタイルの井上さんに人気が出る原因はよくわかるんだ。
彼はふてニャンと同じ位置にいるんだよね。



ヒエラルキー(階層)が明確になってきて、持たざるものは生き辛い世の中になってしまっている。

閉塞的な階層をぶち抜くような言動をする者に人気が集まるのでしょうね。女芸人が活躍の場を広げているのもそういうことだと思う。