何の気なしに、ふと、思いついた「星屑」という言葉をGoogleの検索窓に入力してみたところ「星屑ニーナ」というワードが表示されました。

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それは、とあるコミックのタイトルでした。気になって、Amazonのページを開いてみると・・・・。



内容紹介は次のとおり。
星屑(ほしくず)クンはヒトではなく、ロボット。ニーナは可憐な女子高生。ふたりは出会い、そして、一緒に暮らした。この世界は不思議がいっぱい! 宇宙から降る雷魚、会話するサルの玩具、当たった3億円の宝くじ、そして、過ぎ行く時間。1年後、5年後、10年後。ロボットは歳を取らないが、人間はあっという間に老いていく。物語は、神の速度で、未来へと進んでいく! 『少年少女』、『機動旅団八福神』に続く、福島聡の新シリーズ“タイム・スキップ・コメディー”それが『星屑ニーナ』!

第一印象は、表紙がなんだか昭和初期の漫画みたいで、下手とは言わないけど、小学生向けの漫画の表紙みたい。現代のコミックに比べるとキャラクターがちょっと垢抜けていない感じがしてしまう。そもそも、主人公のロボットが別にかわいくないし。

でも、Amazonのレビューを読んでみると高評価が続出している。

なんだ、これは?と思って、第1巻を買ってみたら、わお、とても素敵な作品で、続けて全巻(全4巻)を読んで見たら、この作品がたまらなく好きになってしまいました。

これまで読んだコミックの中で、いちばん好きかも知れない・・・。

心の中にキラキラがたくさん残る。
なんだろう、この、この上なく幸せな夢を見て目覚めたあとみたいな幸福感は。


物語の時間進行がものすごい。“タイム・スキップ・コメディー”というだけあって、第2話でロボットの星屑と女子高生のニーナが出会ったと思ったら、3年後、5年後と時間が流れ、第1巻の最後の話で、ニーナはもう人生を終えてお墓に入ってしまっている(でも、大丈夫、ニーナがこの物語の核だから)。

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第2巻からは星屑が新たなご主人と繰り広げる話になっていて、さらにとんでもないスピード、神の速度で物語が進行していきます。壮大なスケールで、本格SFの薫りもします。

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この物語には、本当の愛という台詞がたくさんでてきます。基本、ふざけた話で、ふざけた展開なのですが(ギャグもパロディーも下ネタもありますが)、本当の愛を求める人たちの物語なのでしょう。結構、泣かされます。

最終話にはすべてが流れ込み、大団円を迎えます。

なんか、もう素敵な話すぎて、たまりません。

個性的で、破天荒なコミックなので、好き嫌いは分かれるでしょうが、少しでも興味があるようでしたら、最終巻の4巻のレビューも読んでみてください。皆、どれほど夢中になったかわかると思います。
5つ星のうち5.0 この漫画に出会えてよかった
5つ星のうち5.0 もっと多くの人に読んで欲しい、隠れた傑作です。
5つ星のうち5.0 レビューは無意味 それほどの愛と感動
ほかのレビューを読むと、ネタばれも書いてあるので、その点は注意を。

そういえば、この時間の流れ方、火星年代記と似ているかも。